それから27年かけて、私は自分自身が納得できる製品を作り上げました。ベクトル作動タイヤの発明によって生まれたグランジャーです。この間、世界には様々な「同類的」製品が登場しました。そのほとんどは、過去に研究とテストをして「NO」という結論をだしたものでした。今、それらの製品群が存命していない現実を見るとき、私の物作りに対する理念が間違っていなかったことを教えてくれたのです。

 グランジャーを商品化し、グレステン・スポーツとして事業化に成功した私たちは、平成14年、画期的なブレーキ装置「RRDBリターダ装置」を発明、国の技術審査で高い評価を得て採択され、産・学・官の連携により本格的な開発研究を開始しました。このブレーキシステムは世界中の脚光を浴び、21世紀の自動車、鉄道車輪、航空機等に使用される見込みです。 

 私たちホンマ科学は、今またひとつ、みんなの夢を実現し、大きな花を咲かせようとしています。

       代表取締役  本間  侃


 昭和46年10月、私たちは特殊な素材、グレステン鋼を用いた画期的な包丁を製造する会社として、その第一歩を踏み出しました。

 この包丁は、切れ味と耐久性、使いやすさで、プロの調理師から家庭の主婦まで、高い評価をいただいております。それは、常識にとらわれないユニークな発想と本物志向の大切さがこれからの物作りで最も重要な要素であることを我々に示してくれたのでした。

 話は前後しますが、私は本業とは別に、スキーを愛するスキー人として、ある夢を持ち続けています。それは、「世界に通用するスキーヤーの育成」そしてその先にある「世界」という夢の実現のために、雪のないゲレンデでもスキーのように滑れる陸上スキーの開発に着手したのです。昭和40年のことでした。


1.自ら“創造し、マネジメント”する。
2.模倣技術に手を染めない。
3.独創技術を独り占めしない。
4.石橋を叩き続けるとチャンスを失う。
5.世界の“オンリー・ワン技術”に挑戦せよ。


これがホンマ科学の事業の基本理念です。


「ベクトル差動タイヤ」の発明、開発の成功により、それまで不可能とされていた陸上で、雪上スキーと同じ感覚、同じ身体運動で走行するローラースキー「グレステン・グランジャー」の製品化に成功。これを専用のプレイグランドの施工から用具のレンタルまでをトータルにプロデュースするグレステン・スポーツ・プロジェクトとして展開し、現在国内に5ヶ所のグランドがオープン、賑わいを見せています。特に温暖化による影響が著しいスキー場を救う救世主として、この事業は国内外を問わずスキー・レジャー産業から大きな注目を集めています。

RRDB(リレーティブ・ロータリー・ディファレンシャルディスク・ブレーキ)は、ベクトル差動の原理を応用した新概念のブレーキング・システムで、小さなパワーで強力な制動性能を発揮します。これにエネルギー蓄積効率の高い画期的なリターダ・システムと連動させた新技術こそクリーン&省エネルギーの21世紀が求める究極のリターダ・ブレーキング・システムなのです。
 今、この革新的な技術は、自動車産業はもちろん、鉄道、航空機産業から、その完成度と商業化が待ち望まれています。
不可能が可能になる日はすぐそこにあります。



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