実用化の基礎資料


■実用化の基礎資料−1

表−1 最高速度、制動初速度、制動距離の関係
だしうる最高速度
(km/h)
制動初速度
(km/h)
制動距離
(m)
80以上 50 22以下
35〜80 35 14以下
25〜35 25 10以下
15〜25 15 5以下
15以下 15以下 5以下

「自動車の国内法令」
<表−1に基づく減速度及び精剛距離について>

◆減速度・・・b=v^2/2L
減速度:b[m/s2]、制動初速度:v[m/s]、制動距離:L[m]

参考1:制動初速度50km/hで制動距離22mの場合の
減速度は・・・b=13.9^2/2*22=4.4[m/s2]

実際の走行では、ドライバーがブレーキペダルを踏む意思を持ってから、ブレーキが働くまでに0.2秒前後かかるので、この時間を加算した実際の制動距離と
減速度は、・・・ L:19m、b:5.1m/s2となる。

参考2:車輌重量Wkgの車輌がv[m/s]の制動初速度でブレーキをかけ、車輪ロックで、タイヤと路面の摩擦でL[m]の制動距離で停止する場合、重力加速度をG=9.8[m/s^2]、路面とタイヤの摩擦係数をμ R、摩擦力をμ RW[kg]とすると、前輪ブレーキでは…(W/G)×(V^2/2)=Wr×L

又、車輪ロック状態の減速度は、…b=μ RG[m/s^2]
この場合、舗装路面の摩擦係数μ R:0.5、制動初速度50km/h、としたときの制動距離Lは、V:13.9m/sであるから

制動距離…L=13.9^2/(2×0.5×9.8)=18.9[m]である。
減速度……b=0.5*9.8=4.9[m/s^2]となる。

尚、W/Gは、回転部の相当重量を加算して…(1+0.07)W/Gとして設計する。

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実用化の基礎資料−2

<車輪の所要制動力(ブレーキ力)>
1. ブレーキディスクの回転を停止(ロック)した状態を前提として…ディスクに対する所領制動力B´[kg]は、ディスクの平均半径をr[m]、タイヤに働く制動力をB[kg]、タイヤの有効半径をR[cm]とすると

ブレーキディスクに対する所領制動力…B´=B×(R/r)
2. また、タイヤに働く制動力は、ブレーキをかける車輪の垂直加重(輪重)をW´[kg]、重力加速度G=9.8[m/s^2]とすると

タイヤに働く制動力…B=B×(W´/G)
したがって、B´=WbR/Gr
3. 全車輪にブレーキをかけるので、fを前輪、rを後輪、車両重量W=Wf+Wrとすると、
ブレーキディスクに対する所要制動力…
B´=WfbRf/Grf+WrbRr/Grr=b/G
(WfRf/rf+WrRr/rr) [kg]
4. 今、車輌の車輪ブレーキ数をn=4、μ=0.4、ディスクに対する軸圧P[kgf]とすると
ブレーキディスクに対する制動力…
B´=nμP(b:0.4×9.8=3.92m/s^2減速度)

b/G(WfRf/rf+WrRr/rr)=nμP
μP=4×0.4×P=1.6P…P=bRW/1.6rG[kgf]


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■実用化の基礎資料−3
参考3:減速度b=4.9[m/s^2]、車両重量W=1300kg、タイヤ直径64cm、ディスク平均直径23.8cmとすると、…自動車の場合

ディスクに対する軸圧…P≒874[kg]、
(面圧≒2.78[kg/cm^2]
)

参考4:ジャンボジェット機の場合…P=45.230[kg]
(面圧≒15.59[kg/cm^2]
)

5. 円板ブレーキにおいて、軸圧P[kgf]、単位面積あたりの面圧p[kg/cm^2]を加えて、円板の平均半径r上のブレーキ力をT、接触面の数をN、ブレーキ容量Q、平均半径r上の回転周速度をV[m/s]とすると

ブレーキ力…T=NμP[kgf]である。(p:10〜25[kg/cm^2]の範囲とする)

ブレーキ容量…Q=μVP[m・kg・cm^2・s]である。
(10〜30[m・kg・cm^2・s]の範囲とする)

6. 上記「5項」において、RRDB型ブレーキのNは「4,6,…」、従来型単板ディスクのNは「2」である。
7. 上記「5項」のT,Qは、車輪ブレーキ1個に対する数値である。したがって、全体では車輪数「n」おの積となる。

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■ 実用化の基礎資料
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